レーシック(LASIK)とICL(有水晶体眼内レンズ)の違いと、それぞれの手術が合う人・合わない人について詳しく説明します。
レーシック(LASIK)
概要: レーシックは、エキシマレーザーを使用して角膜を削り、屈折異常(近視、遠視、乱視)を矯正する手術です。
メリット
- 速やかな回復: 手術後の視力回復が早い。
- 痛みが少ない: 手術中および手術後の痛みが少ない。
- 短時間の手術: 片眼の手術時間は数分程度。
デメリット
- 角膜の厚さ: 角膜が薄いと手術ができない場合がある。
- ドライアイ: 手術後にドライアイの症状が出ることがある。
- 視覚の変化: 光のにじみやハロー(光のまぶしさ)が生じることがある。
合う人
- 角膜が十分に厚い人: 角膜の厚さが十分で、手術に必要な量を削ることができる人。
- 比較的若い人: 目の健康状態が良好で、年齢が比較的若い人。
- 軽度から中度の屈折異常がある人: 近視、遠視、乱視が軽度から中度の範囲内に収まる人。
合わない人
- 角膜が薄い人: 角膜が薄いと手術が適さない。
- ドライアイがひどい人: もともとドライアイの症状が強い人。
- 強度の屈折異常がある人: 強度の近視や遠視、乱視がある場合は適さないことがある。
ICL(有水晶体眼内レンズ)
概要: ICLは、人工のレンズを眼内に挿入して視力を矯正する手術です。角膜を削らないため、元に戻すことが可能です。
メリット
- 角膜に依存しない: 角膜の厚さに影響されずに手術ができる。
- 高い視力矯正能力: 強度の近視や乱視にも対応可能。
- 可逆性: レンズを取り外すことができ、元の状態に戻すことが可能。
デメリット
- 外科的リスク: 眼内にレンズを挿入するため、感染症などの外科的リスクがある。
- 高コスト: レーシックに比べて費用が高い。
- 定期的なチェック: 長期間の追跡調査と定期的な検査が必要。
合う人
- 強度の屈折異常がある人: 強度の近視、遠視、乱視がある場合に適している。
- 角膜が薄い人: 角膜が薄くてレーシックができない人。
- 若い人から中年の人: 水晶体の混濁(白内障)がない若い人や中年の人。
合わない人
- 目の病気がある人: 緑内障や網膜剥離などの目の病気がある人。
- 白内障の兆候がある人: 水晶体の混濁が始まっている場合は適さない。
- 高齢者: 高齢者で白内障のリスクが高い人。
まとめ
- レーシックは、軽度から中度の屈折異常があり、角膜が十分に厚く、ドライアイがひどくない若年者に適しています。
- ICLは、強度の屈折異常があり、角膜が薄く、角膜を削ることができない人や、将来の視力変化に備えたい人に適しています。
どちらの手術も個々の目の状態や生活習慣に合わせて選択することが重要です。手術を検討する際は、専門の眼科医とよく相談し、詳細な検査と説明を受けることが必要です。
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